ロボットの役割

世の中でロボット研究に携わる人がどれ位いるのか定かではありませんが、私たちの暮らしの中で人の役に立っていると感じるロボットというのは、ごく一部を除いて殆んど無いに等しいと思います。それほど役に立つロボットの実現は難しく、まだまだ永い時間が必要です。

ただ「役立ち方」は人によって様々で、家事を手伝ったり、物を運んだりしなくても、人に夢と希望を与える事ができるのも、またロボットの魅力の一つではないでしょうか。

 

奈良県にある奈良医療センターで入院中の中村康祐君は、手足が不自由にも関わらず「ロボットサークルKY」を主宰し、ロボット製作、ロボットイベントの開催など精力的な活動を行っています。

きっかけは一通のメールでした。「どうしてもメリッサを作りたいんです」 最初は正直「無理だろう」と思いました。保育士さんや高校の先生に手伝ってもらうとの事でしたが、はたして歩かせるところまでできるのか、途中で諦めることにならないか、福岡から奈良までは手伝いに行く事も出来ない。何とか説得しようとしました。でも、彼の決意は非常に固く、全く揺るぎませんでした。

パーツを送ってから約1年後、彼はメリッサを見事完成させました。そしてそれからまた1年後の今年3月、地元の中・高校生も参加して「第3回PANDAロボまつり」を開催し、待ち望んでいた同じ病棟の仲間たちと楽しい時間を過ごしたそうです。

 

中村君が主催する「ロボットサークルKY」をご紹介します。

 

『ロボットサークルKYの経緯と概要』

 
 病棟生活の中で共通の趣味の患者が集まりサークルを作り、コミュニケーションを図ることによって病棟生活を楽しく充実したものにしたいと思い、2007年4月にロボットサークルKYを立ち上げました。
 ロボットサークルをする切っ掛けになったのは、ワールドレコードと言うテレビ番組を見てから二足歩行ロボットに興味を持ち、私達もチャレンジしてみようかと思いました。
 このサークルの目的は、「ロボット作りに励んでロボットの輪を広げていきたい。そのために技術を学び、実践し、失敗し、楽しむ事です。」
*活動支援:スタッフ(1名)・親(1名)*部員数:2名(代表:中村康祐・櫨原良明)
*活動日:月1回・1時間(ロボットの組み立て)・予備日:ほぼ毎日・約50分~1時間(メールでの交渉・連絡、書類の作成、ネットでロボット・入力補助装置の技術情報を調べる)また、ロボットの調整・稼動は、随時行う。

※活動内容:ロボットの組み立て、イベント企画、ロボットコントローラーの改造を行っています。活動の課題は、1号機ロボット(KHR-2HV)のコントローラー(KRC-1)のキーが固くて操作が困難だったので、改善をしなければならないことでした。その為、誰もがロボットの操作が出来る様に大学や会社に問い合わせをする事にしました。その結果、某会社から、コントローラーソフトの共同開発の誘いがありました。某大学の方は、TVゲームの専門でロボットコントローラーは、難しいという回答でした。また、某会社に無線コントローラーセット(KRT-3)を借りました。他の会社からも、色々と教えて頂きました。今は、入力補助装置の共同開発が、出来るように計画を立てている所です。 

 

2007年4月1日

 ロボットサークル発足

2007年4月11日

 ロボットサークル活動を開始。KHR-2HVの組み立てを始め、約1年半後に完成

2009年3月26日

 「第1回PANDAロボまつり」で、KHR-2HVがデビュー(奈良育英中・高等学校の情報技術部と交流が始まる)内容「サッカー、ロボット操縦体験(押し相撲)、障害物競争、徒競争」

2009年8月26日

 病棟の行事夏祭りで、「サークル紹介コーナー」ロボットサークルKYの紹介を掲示しました。内容「ロボットのお披露目、ロボットカタログの展示」(情報技術部も参加)

2009年6月11日

 メリッサの組み立てを始め、約1年後に完成

2010年3月24日

 「第2回PANDAロボまつり」参加して下さった皆さんにロボットを操作(競技)して頂き、その楽しさを体験して頂きました。手指の不自由な方でも容易くできる様に、入力補助装置(ワンキー・マウス)を用意しました。内容「風船割り、ボーリング(ロボット操縦体験)」

2010年4月21日

 KHR-3HVの組み立てを始めました。

2011年3月25日

 「第3回PANDAロボまつり」メリッサがデビュー 内容「風船割り、ロボットシュート(ロボット操縦体験)

 

これからもできる限り彼らの活動を応援していきたいと思います。

向かって一番左が中村君です↓ 

コメント Feed

  1. ryota333 - 2011年5月19日 10:08 PM

    この活動、そしてこのサークルの存在は全く知りませんでした。
    正直、今すごく驚いています。

    自分は今まで、ロボットを使って〜というよな
    ロボットを媒介にして人の役に立つのが、
    ロボットの役割であると思い込んでいる部分がありました。

    ロボットを作る事で、希望をもらうというのは
    本当に驚きです。

  2. craftman - 2011年5月20日 10:54 AM

    「ロボットはバッテリーで動いているんじゃない、情熱で動いているんだ!」
    と言った人がいましたが、まさにその通りだと改めて思います。

    手足が不自由で人工呼吸器を付けたままの彼にとって、周囲の方々の協力は
    欠かせません。ただ、そうとは言え、彼の「強い意志」がロボットを動かして
    いる事は間違いありません。

    彼はロボットを動かす事によって、同じ病棟の他の子供達にも希望を与えて
    いるのだと思います。

  3. Yasuo.Y - 2011年6月10日 7:26 PM

    ロボットサークルで活動中の、お2人さんにエールを送ります!

    中村くんの元気な様子を知ることが出来て、とても嬉しいです。
    これからも、ロボットのカスタマイズを頑張ってください。
    素敵なロボットを待っています。

  4. yayako - 2012年1月12日 11:30 AM

    康ちゃん やったねヾ(〃^∇^)ノ
    良く頑張ったね~~~!!!
    感動感動で うるうる・・・

    これからも康ちゃんの健闘 祈っています。

コメントを書く